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「バビル2世ザ・リターナー」1巻 [書籍・雑誌]

横山光輝先生の名作「バビル2世」のスピンオフ作品、「バビル2世ザ・リターナー」(漫画・野口賢)のコミックス第1巻がついに発売されました。

作品が連載されているヤングチャンピオンは私の守備範囲外のため、今回が初見になります。

作品の舞台を2010年の東京に移しているものの、物語は原作の続編の形をとっています。つまり原作の40年後が舞台です。
にもかかわらず、バビル2世は未だに少年のまま年をとっていない。超能力者は年をとらないという超人ロックの法則が発動か?(それならヨミをはじめ他の超能力者はどうなのか)

原作でともにヨミと戦った国家保安局の伊賀野までいます。彼は超能力者ではないので年をとっていますが、何と官房長官にまで出世していました。

もちろん、バビル2世の三つのしもべ、ロデム、ロプロス、ポセイドンもいますが、設定はかなり変更されています。
人型ロボットだったポセイドンは「かつて地球を支配していた生物」で甲冑で身を包んだ「巨大な人間」に。
怪鳥(の皮をかぶった)ロボットだったロプロスも「地球の旧支配者」で「天翔ける空の王者」。雷のエネルギーで化石から再生するような超生物となっています。
ロデムは原作と同じ不定形宇宙生物(普段は黒豹に擬態)ですが、話し方がずいぶんフランクになっています。故郷の星に帰りたいとか言ってるし。

設定が変更されたのはバビル2世も同様。「その名は101」の最終話では全身に銃弾を浴びて「今度はぼくもだめかもしれない」なんて言ってたのに、本作では頭を機関銃で吹っ飛ばされても2.5秒で再生してしまいます。
ちぎれた手も生えてくるし、再生能力はヒトデなみです。こんなすごい再生能力なら真っ二つに割れば二人に増殖再生するんじゃなかろうか(笑)

本作でバビル2世の敵となるのがアメリカ合衆国です。原作「その名は101(ワンゼロワン)」で、バビル2世の血液を注入された人間は彼と同じ超能力を持つことを知ったCIAが超能力者を量産するのですが、本作でも、このときに作り出された超能力部隊が登場します。またアメリカはバビル2世の持つ宇宙人のオーバーテクノロジーの入手が目的のようです。

原作のテイストを随所に織り込みつつ、青年誌らしい圧倒的迫力で描かれる「バビル2世ザ・リターナー」ですが、読んでみて残念な点をひとつ挙げると、各コマの描写が細かいので場面の状況の把握がしづらいです。状況を理解するためにページを行ったり戻ったりすることがよくあり、テンポよく読み進めることができない部分がありました。
アップになるとロプロスとポセイドンの区別がつかなかったりとか(笑)

巻末の付録によると宿敵ヨミも今後登場するようなので、この先の展開が非常に楽しみです。





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